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保証料は住宅ローン関連で最大のコストになります。 保証料の考え方は、以下の2パターンに分かれます。 保証料が”借入額”と”返済期間”で決まるタイプの銀行:相場は決まっていて、35年ローンで100万円につき約2万円となります。分割支払いもOKで、こちらは金利0.2%上乗せが相場です。特徴として審査が厳しめです。 保証料が”借りる人の属性(=お金を返済する信用度)”で決まるタイプの銀行:相場はありません。借りる人の信用レベルによって2~5倍以上の差がつきます。特徴として審査が甘いです。 あなたが検討している銀行は、どっちのパターンなのかチェックしておきましょう。 この記事は次のような人に向いています: 住宅ローンで最大の諸経費となる保証料の支払い方法で得をしたい人。 住宅ローンを借りたい人が、保証会社へ保証人になってもらうために支払うお金。 それが保証料です。 保証料の金額は”借入額”と”返済期間”で決定される・・・ケース1 これが原則でしたね。 それに加えて”借りる人の属性(=お金を返済する信用度)”によってランク分けがあり、保証料が変わる・・・ケース2 審査難易度はケース1>ケース2でした。 理由は審査OKのストライクゾーンがケース2の方が大きいからです。 保証料の相場はケース1とケース2で大きく異なります。 小森谷 保証料表が掲載されている銀行の代表として、りそな銀行(=埼玉りそな銀行)を例に挙げてみましょう。 リンク:りそな銀行 保証料 埼玉りそな銀行 保証料 みみ 3,000万円借りたらいくらになるのか考えてみます。 100万円あたりの保証料に30をかければ、3,000万円借りたときのコストがわかります。 10年間・借入金額100万円あたりの保証料:8,544(円)→8,544円×30=256,320円 20年間・借入金額100万円あたりの保証料:14,834(円)→14,834円×30=445,020円 30年間・借入金額100万円あたりの保証料:19,137(円)→19,137円×30=574,110円 35年間・借入金額100万円あたりの保証料:20,614(円)→20,614円×30=618,420円 多少の差異はありますが、一般的な金額と言えると思います。 ここは代表格の全国保証株式会社から挙げてみます。 同じく3,000万円借りたらいくらかかるでしょうか? 保証料の各コースに書いてある”通常”が基本的な保証料です。 20年間・借入金額100万円あたりの保証料: Aコース6,632円:6,632円×30=198,960円 Bコース11,369円:11,369円×30=341,070円 Cコース14,211円:14,211円×30=426,330円 Dコース19,896円:19,896円×30=596,880円 Eコース28,423円:28,423円×30=852,690円 全国保証を採用している金融機関は750にもなります。 住宅ローンでは相当のシェアを占めるでしょうから、この保証料の目安は一般的と言えるでしょう。 ご注意いただきたいのは、20年間借りた場合しか掲載されておりません。 多くのお客さんは30~35年住宅ローンが多いですから、より高額になります。 リンク:全国保証 提携金融機関 すばる みみ ※諸費用ローンは別記事にて解説します。 他の保証会社もチェックしてみましょう。 みずほ銀行の保証料 3,000万円借りたら 35年間・借入金額1,000万円あたりの保証料:206,110円 ~ 721,470円→618,330~2,164,410円 常陽銀行の保証料 3,000万円借りたら 35年間・借入金額100万円あたりの保証料:20,610円 ~ 51,519円→618,300円~1,545,570円 ※保証会社:常陽信用保証(株) リンク:常陽銀行 住宅ローン保証料 群馬銀行の保証料 3,000万円借りたら 35年間・借入金額100万円あたりの保証料:10,309円 ~ 51,535円→309,270円~1,546,050円 ※保証会社:群馬信用保証(株) リンク:群馬銀行 住宅ローン保証料 足利銀行の保証料 3,000万円借りたら 35年間・借入金額100万円あたりの保証料:10,290円 ~ 51,519円→308,700円~1,545,570円 ※保証会社:足利信用保証(株) リンク:足利銀行 保証料 こちらは凄くシンプルです。 毎月の金利に0.2%を上乗せするのが最も多いケースです。 金利0.2%を上乗せするのが相場という認識でOKです。 0.2%より安ければ、優遇されていますし、0.2%より高ければ割高かなということ。 バラツキはありますが、ほとんどの商品が0.1%~0.8%の金利上乗せタイプとなるでしょう。 全国保証株式会社ではランク別に金利上乗せが変わります。 Aコース:0.08% Bコース:0.15% Cコース:0.20% Dコース:0.30% Eコース:0.40% 常陽銀行ではランク別に0.2%~0.5%の金利上乗せとなっています。 群馬銀行ではランク別に0.1%~0.5%の金利上乗せとなっています。 足利銀行では金利上乗せタイプの支払い方法が選択できないようです。 小森谷 保証料が高い=コースD・コースEの方ですね。 こちらの方は住宅ローンの金利も銀行が広告で出している金利よりも高くなることが多いです。 最安値0.6%からの変動金利の銀行なら、0.8%くらいになることも珍しくありません。 あくまでも0.6%の金利は「銀行の審査で満点を取った人用」のものですので、それが取れなくて「自分はダメだ・・・なんて」ガッカリはしないでくださいね。 むしろ審査で満点を取れる人の方が珍しいのですから。 小森谷 ここで悩まれてしまう方が多いのですが、最後にどうするかは人それぞれ。 人生において重要なポイントですから、真剣にこちらもアドバイスをした上で買うか買わないか決断して頂きます。 保証料が意外と無視できない金額であるのを読者の方は理解されたことでしょう。 結構、高いですよね? これを不動産会社ではサラッと「このくらいかかるのは普通なので~」と言ってきます。 これには噓のケースもあるわけです。見分け方がありますよ。 これはケース1なら相場が決まっているので、本当その通りです。 問題はケース2の保証料高めに分類されるランクC・ランクD・ランクE辺りですね。 こうなると保証料が高くつきます。 しかし一方で、ランクC~Eくらいの人だと一般的にケース1のような相場で住宅ローンを通すのは現実的には難しいです。 なぜなら審査難易度がケース1の方が高いからです。 ある程度住宅ローンに力を入れている銀行だとケース1の審査方式でダメなら、ケース2で審査を通すことを前提に受付しています。 もちろん、「保証料を一切とらない」と広告しているネット銀行は分類的には最も審査に厳しいです。 じゃあ、保証料を安くするのはダメなのか?と言うと、半官半民のフラット35を提案します。 フラット35は保証料が0円です。 保証会社を使わずにローンが組める極めて珍しい仕組みを持ちます。 フラット35は金利や諸費用が各金融機関でそれぞれ別々に設定されていますが、全く商品としては同じもの。 だから金利が1番良いところで、保証料を払わずに完全固定金利でローンを組むと費用が削減されます。 審査基準も、民間銀行で通っている方ならまず通るでしょう。 つまり、選択肢として現実的なんです。ここがポイント。 既に民間銀行で通っている方であれば、注意しなければならない点は返済比率くらいです。 変動金利よりも固定金利の方が利息が高くつくと思っている方もいますが、それは全くの誤認です。 長く借りている間には変動金利が高くなって逆転するかもしれません。 じつのところ、変動金利は半年間しか低い金利が保証されていませんから、良く考えて比較しましょう。 お得になる保証料はどっちかを確認してみましょう。 りそな銀行利用・35年ローン・3,000万円借入・金利1%全期間固定の場合 一括前払いタイプ(=外枠方式)・・・618,420円 金利上乗せタイプ(=内枠方式)・・・1,190,000円 金利上乗せタイプは毎月3,000円弱の支払いですが、これを35年=420か月続けるから高くなります。 結果:一括前払いタイプの方が571,580円安くなります。 これは繰上返済をしない条件での比較です。 金利上乗せタイプには、繰上返済をすればするほど返済期間が短縮されますので保証料分の利息を払わずに済み、保証料が安くなる性質があります。 その目安を載せます。 10年完済→320,000円 15年完済→480,000円 20年完済→640,000円 25年完済→820,000円 30年完済→1,000,000円 ここから分かること。 20年くらいで完済できそうな人は金利上乗せタイプも候補となりそうですね。 が、実際はそうではなく。 一括前払いタイプには、”戻し保証料”=”保証料の返戻”(ほしょうりょうのへんれい)というシステムがあって、繰上返済をすると保証料が戻ってくるのです。 だから20年完済なら、ちょっとだけ一括前払いタイプの方がお得という程度。 15年返済ならどっちでも大差なし。 10年返済ならちょっとだけお得な金利上乗せタイプを選ぼうということになります。 厳密にシミュレーションすると、金融機関によって”保証料の返戻”割合が違うのですが、そこまでは良いでしょう。さすがに。 一括前払いタイプは保証料が基本的には安いのですが、住宅ローン実行時に現金払いしなくてはいけないというデメリットがありました。 これは余計に住宅ローンを借りることを意味します。 金利上乗せタイプでは、毎月払いのため現金が減ったりローンを余計に借りることはないんですね。 そこを踏まえると、一括前払いタイプで支払う618,420円は金利上乗せタイプを選択した方は借りる必要がありません。 だから、この一括前払いタイプで払うはずのお金は、金利上乗せタイプを選ぶことによって借りなくて済むんです。 つまり金利上乗せタイプは、住宅ローンを少なく借りることが可能という結論です。 保証料は厳密には住宅ローンではなく、諸費用ローンを借りることになります。 諸費用ローンは金利が上がるか、保証料が特別高くなるか、どちらも請求されるのが実状です。 つまり、保証料分を借りないのなら、かなりの経済メリットになるわけです。 3,000万円-618,420円=29,381,580円 この金額を借りれば、本当の意味で比較が出来そうです。 【金利上乗せタイプ】 りそな銀行利用・35年ローン・2,938万円借入・金利1.2%全期間固定の場合 総返済額:35,994,653 円 利息:5,452,718 円 保証料:1,161,935円←毎月のローンに組み込まれている 真の合計金額:35,994,653 円 【一括前払いタイプ】 りそな銀行利用・35年ローン・3,000万円借入・金利1%全期間固定の場合 総返済額:35,567,804 円 利息:5,567,804 円 保証料:618,420円←ローンとは別に前払いが必要 真の合計金額:36,186,224円 あらビックリ!逆転しましたね。 というわけで、金利上乗せタイプが総額で191,571円安くなりました。 住宅ローンの利息が借入額を少なくしたから安くなった。 だから逆転したんですね。 保証料は高くついても、借入額を少なくできる金利上乗せタイプは総額で安くできるんだと覚えておいて欲しいです。 繰上返済をしない方なら、選択肢としてこの借り方はアリです。 繰上返済をする方なら、利息が削減できるので、一括前払いタイプも候補になってきます。 みみ 今回は”住宅ローンの保証料の相場について。支払い方法は2パターン。裏技も紹介します。”というテーマで解説しました。 結論としては、繰上返済をあまりする余裕がない方は金利上乗せタイプで「一括前払いタイプの保証料の分だけ」少なめに借りるのは良いアイデアですね。 「空前絶後の低金利!借りれるなら目いっぱい借りちゃおう!」という主張もあるのですが、やっぱり少なめに借りる方が利息は安くなるのがわかりましたね。 下記よりLINEでお気軽にお問い合わせください。一括前払いタイプ(=外枠方式)の相場
ケース1の場合・・・保証料は”借入額”と”返済期間”で決定。(審査難易度:高め)
ケース2の場合・・・”借入期間”・”借入額”・”借りる人の属性”(=信用レベル)によって変わる。(審査は甘い)
金利上乗せタイプ(=内枠方式)の相場
プロの視点:保証料を高く請求されてしまう人へ
保証料がかからない金融機関で住宅ローンを通す
実は工夫次第で保証料は安くできる。裏技を公開。
ケース1の保証料パターン検証
実は金利上乗せタイプを選択すると、一括前払いタイプよりもお金が残るのを活用する
または現金が減るということを意味します。まとめ