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個人信用情報が5分でわかる。住宅ローンと異動(ブラック)の関係は?

猫 お座り 

個人信用情報ってなに?住宅ローンと関係が深い理由は?

この記事は次のような人に向いています: 住宅ローンを借りたい人全般

みみ

すばる、(個人信用情報が)ブラックになってないよにゃ?
え?ボクは鼻も肉球もピンクだよ。

すばる

個人信用情報=略して個信(こしん)、単に信用情報と呼ばれています。

個人信用情報は氏名・生年月日・性別・住所・勤務先・電話番号・利用しているクレジットカードやローンの契約情報を指します。

過去2年間(24か月)の返済実績をチェックできることから、住宅ローンの審査では必ずチェックされています。

あまり馴染みがないように聞こえるかもしれませんね。

例として

”クレジットカードを持っている人”

”携帯電話本体代金”を分割払いしていた人”

”独立行政法人日本学生支援機構(JASSO←育英会のこと)で奨学金を借りている人”

は信用情報にかかわりがあります。

個信(こしん)は個人情報のため、本人の同意を得なければ第三者がチェックすることも情報を登録することもできません。

だから携帯電話を分割払い購入するときに”個人信用情報登録の同意書”または”個人情報の取り扱いに関する同意書”という用紙に名前を書いているはずなんですね。

例えば個信を扱うCICのよくある質問でも同様のことを伝えています。
(リンク:CIC よくある質問

上記タイトルの書類を交わして物を買ったりローンを組んだりクレジットカードを作ったということは、個人信用情報に登録されることになります。

ほとんどの人は個人信用情報が登録されているんですね。

よくある質問

奨学金を借りているのですが、何回か支払い遅れをしてしまいました。住宅ローンに影響はあるのでしょうか?

まず奨学金をどこで借りているかを確認してください。最大シェアを持つ日本学生支援機構で借りている方であれば、延滞3か月以上の場合のみ住宅ローンに影響ありです。その事実があった時から5年間は少なくとも住宅ローンは否決となります。延滞が3か月未満の場合は、そもそも登録されることはないので全く問題ありません。

小森谷

つまり銀行は奨学金の借入を個人信用情報のチェックで確認も出来ないと言えるので、本人の申告が無ければ奨学金を借りていることも銀行はわからないということになります。とはいえ、その事実を伝えるのが重要です。

※リンク:日本学生支援機構の個人信用情報についてのページ

ブラックリストは個人信用情報を見るとわかる

ここで言うブラックリスト(=ブラック)に載るとは、「ローンを貸してはいけない人である」と銀行やクレジットカード会社に見なされることです。

では、ブラックになっている人とはどんな人でしょうか?

ブラックリストの代表例は”61日以上の滞納をした人”です。

または3か月以上の延滞をした人を指します。

これに該当して家を買いたいのに買えなくなってしまう人がいます。

61日以上の滞納ということは、支払い期限で考えると延滞3か月目に突入しますから”3か月以上の延滞”と同じですね。

61日以上の滞納をすると、”異動”と記されます。

これが事実上のブラックリスト入りというわけなんですね。

他にも異動=ブラックリスト入りとなるのは

債務整理(任意整理・個人再生・特別調停・自己破産)や代位弁済、強制解約

の経験者です。

覚えておいてください、銀行は異動歴のある人(=ブラックな人)には絶対にお金を貸してくれません。

そして銀行の審査ではブラックの有無を必ずチェックをしますので、例外なく否決されます。

審査は一瞬で終わってしまうこともあると言われており、審査申込から即座に「お断り」の連絡が入る場合は致命的な要因があります。

銀行は審査落ちの理由は教えませんが、この場合は審査時間を手がかりに推測ができます。

代表的なのが信用情報のブラック扱いなんですね。

ちなみに、アパートを借りる時に利用する”保証会社”の審査も、致命的なものほど即座に「否決」連絡が入ります。

それは何かというと、異動あり(ブラック)、反社会的勢力の可能性あり、過去の取引履歴が悪い等です。

残念なことに、携帯電話本体の分割支払いが普及してから、ブラックは否決の大きな割合を占めています。

参考記事:住宅ローンの審査が全部わかる。20の重要審査ポイント解説

プロの視点:異動情報(ブラックリスト)が消える時期はケースによって違う

以下の通りになっています。

61日以上の滞納=延滞解消から5年で消える

個人再生・自己破産=手続き開始決定の日から10年で消える

その他の異動情報=契約終了・取引終了・解約した日から5年で消える

この期間を超えれば、住宅ローン審査に望める可能性がでるということですね~

銀行は信用情報で何をチェックしてるのか

住宅ローンはあらゆるローン商品の中で最も高額の借入れが可能です。

それでいて金利は他のローンに比べて圧倒的に安い。

つまり最も審査は厳しくなります。

銀行は以下のようなことを”個信”でチェックしています。

  • どれだけの借金があるのか
  • ちゃんと支払いをしているのか(過去2年分、24回分をチェック)
  • 異動情報(ブラック)の有無→有りは1発アウト
  • お金の使い道(何を買っているのか、何にお金を使っているのか)
  • 毎月いくら返済しているのか
  • 借入先はいくつあるのか
  • キャッシング枠はどれくらい持っているか

キャッシング枠が多いと、実質クレジットカード1枚でいつでもお金を借りられるため住宅ローン審査が厳しくなるケースがあります。

銀行は個信を専門に扱うCICという会社からクレジットカードの利用歴をチェックします。

これをクレジットヒストリー(略してクレヒス)のチェックというのですが、これには携帯電話本体代金の分割支払いも確認できます。

クレジットカードや携帯電話は便利なもので、今やあらゆる人が利用しています。

そのためクレヒスは入念にチェックしているのでは?と思われます。

その証拠にクレジットカードを1枚も持っていない人が「怪しい」と見なされて審査に落とされることがあるのです。

参考記事:住宅ローン審査でのブラック、ホワイト、スーパーホワイト問題について解説。クレカ1枚も持たない人はローンに落ちる理由。

リンク:CIC スマートフォンを分割支払いで購入

プロの視点:個信のチェック方法や判断基準は銀行によりけり

銀行Aで厳しく見られる人も、銀行Bだと「審査OKです」と言ってくれる場合があるということです。

基本的には銀行のバックについている保証会社を含めた審査難易度を考え、「通るかどうか」を事前に判断します。

審査に通る可能性が高く、なおかつお客さんに有利な銀行を見極めて伝えるのがプロの仕事と言えます。

審査難易度の見極めについては別記事にて解説します。

個人信用情報を扱うのは3社

個信を扱っている会社は3社あります。

■一般社団法人全国銀行協会 全国銀行個人信用情報センター(略して全銀協・KSC)

銀行、銀行系クレジットカード会社、信用保証会社、信用金庫、労働金庫、農協、住宅金融支援機構(フラット35)等が会員です。

銀行や信用金庫でローンを組んだことがある人は、ここの信用情報データに載っています。

特筆すべきは、10年ブラック情報をデータ保存しているのはここだけです。
10年保存の対象となるのは”自己破産と個人再生”の2つだけです。

他の2社は5年間までしかブラック情報データを原則残していません。

リンク:全国銀行個人信用情報センターの会員リスト

上記のメンバーはここで必ずチェックをします。

リンク:全国銀行協会

■株式会社シーアイシー(CIC)

クレジットカード会社信販会社が主な会員。

携帯電話とクレジットカードを持っていれば、ここの信用情報に載っています。

NTTドコモ・ソフトバンク・KDDIも加入しています。

つまりスマートフォン本体代金を分割払いで買えば、CICに情報が登録されることになっています。

リンク:CIC 加盟会員検索   CIC ホームページ

■株式会社日本信用情報機構(JICC)

消費者金融系会社・住宅金融支援機構・NTTドコモ・ソフトバンクなどが会員。

消費者金融(=昔で言うサラ金)からお金を借りている方はここに情報が載っています。

余談ですが、『信用かぁちゃん』という解説マンガがとても秀逸です。

一度は見るべき。

リンク:日本信用情報機構(JICC)のホームページ JICC 加盟会員 JICC 信用かぁちゃん

よくある質問

住宅ローン審査では、上記3社すべての個人信用情報をチェックされるんですか?

上記3社の会員でないとチェックはできません。ですので、各銀行がどこの会員になっているかで見れる範囲は異なります。これは住宅ローン書類の中に「この会社からデータを取り寄せて個信をチェックするので同意してね」と会社名が明記されています。

CRINと呼ばれるネットワークでこの3社はブラック情報を共有できるようになっていますので、致命的な情報については漏れがないようになっています。

だから異動歴のある人=ブラックの人はどこで申し込みしても厳しい結果となってしまいます。

リンク:CIC CRINについて

まとめ

今回は”個人信用情報が5分でわかる。住宅ローンと異動(ブラック)の関係は?”というテーマで解説しました。

個人信用情報については、各銀行によって判断がわかれるところが重要です。

具体的には延滞が1回でもあれば即否決にする銀行もあれば、数回あっても総合的に見てくれてOKとしてくれる銀行があるということ。

そのさじ加減を把握しておくのも不動産屋さんの仕事です。

小森谷

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